プリント基板実装|基本と会社の選び方

お役立ちコラム

プリント基板実装は、電子機器の心臓部を作る作業です。本記事では、基板実装についての基礎知識や、実装の種類や流れについて解説します。

プリント基板とは

プリント基板は、電子部品を配置し電気的に接続する板です。回路図をもとに設計され、導体パターンや穴などが形成されます。

プリント基板は大きく2種類に分けられます。ひとつはPWB(Printed Wiring Board)であり、もうひとつはPCB(Printed Circuit Board)です。

PWBは、絶縁体でできた板に金属で配線パターンだけを形成したものです。通常、電子部品が取り付けられる前の状態を指し、プリント配線板やベアボードとも呼ばれます。

一方のPCBは、電子部品がはんだ付けされて電子回路として機能する基板のことを指します。

基板実装とは

基板実装とは、プリント基板に電子部品をはんだ付けし、動作する電子回路を形成する作業です。電子機器の中心部分を作る作業といってもいいでしょう。その精度と品質が製品全体の性能に直接影響します。

基板実装の種類は、下記の2つが挙げられます。

  1. 表面実装
  2. 挿入実装

表面実装

「表面実装」とは、部品をプリント基板の表面に直接はんだ付けする方法のことです。表面実装は、部品の小型化や高密度実装に適しています。

表面実装には、主に「手はんだ工程」と「リフロー工程」という2つの方法があります。

手はんだ工程では、はんだゴテを使って部品をランドに直接はんだ付けします。一方、リフロー工程では、ランド上にクリームはんだを塗布した上で部品を搭載する方法です。

挿入実装

「挿入実装」とは、電極リード端子をプリント基板のスルーホールに差し込んではんだ付けする方法です。挿入実装は、耐久性が求められる場合や大型の部品を使う場合に適しています。人の手による部品の差し込み作業と、機械によるマシン挿入があります。

基板実装の流れ

基板実装の流れは、下記のとおりです。

  1. 電気回路設計
  2. 基板設計
  3. 部品実装工程

電気回路設計

電気回路設計は、電子機器が正確に機能するための基盤となる工程です。この工程は非常に重要であり、電気回路図を正確に設計することで、後の工程でのミスを避け効率よく製品を作成できます。

基板設計

基板設計は、電気回路設計を具体的な形に落とし込む工程です。この工程においては、プリント基板に配置する部品や配線の設計が行われます。これにより、部品が効率よく配置され、エネルギーロスや信号の干渉を最小限に抑えることが可能です。

部品実装工程

部品実装工程は、基板設計に基づいて実際にプリント基板上に部品を取り付ける工程です。正確な電気回路設計、効率的な基板レイアウト設計、そして正確な部品実装工程が、全体として高品質な電子機器の生産につながります。

プリント基板を発注する流れ

プリント基板を発注する際には、下記のような流れとなります。

  • 要件定義
  • 供給業者の選定
  • 見積もりと契約
  • 設計ファイルの提供
  • 品質検証
  • 納品と後処理

要件定義

最初に、何を達成したいのか明確な要件を定義する必要があります。これには、使用目的、必要な機能、予算、納期などが含まれます。

要件が明確でないと、適切な製品が得られないことが多く、その結果、プロジェクト全体が遅れる恐れがあります。

供給業者の選定

次に、信頼できる供給業者を選定します。この段階で重要なのは、供給業者が過去にどのようなプロジェクトを手がけたか、品質、コスト、納期において信頼性があるかどうかを確認することです。

見積もりと契約

選定した供給業者に対し、見積もりを依頼し、契約を結ぶ過程です。この際、コストや納期、支払い条件などをしっかりと確認し、文書で確定させましょう。

設計ファイルの提供

契約後、次は設計ファイルを業者に提供します。正確でないと、後々のトラブルの原因になる可能性があります。

品質検証

業者からの初回サンプルが到着したら、その品質を厳密に検証します。問題があればすぐに修正を依頼し、改善されるまでこの流れを繰り返します。

納品と後処理

最終的にプリント基板が納品された後、後処理として機能テストや組立が行われます。要件定義から納品まで、各ステップで注意が必要ですが、これらをしっかりと遵守することで、効率的かつ確実に高品質なプリント基板を発注できます。

フルハートジャパンでは、設計段階から製造、テストまで一貫した品質管理を行います。この全体の流れのなかで、最適なプリント基板の設計・実装を考え、自社でのはんだ付けだけでなく、コストを考慮した外注先の活用など、お客様のニーズと予算に合わせてご提案しています。

まとめ

この記事では、プリント基板実装について詳しく説明しました。基板実装は、電子機器の中でも非常に重要な要素であり、その品質や精度が製品全体の性能に直結します。

フルハートジャパンは、お客様のさまざまなニーズに応え、お客様の思いや感動を製品に反映させることをモットーにしています。また、宇宙開発から医療、家庭用品まで、分野を問わず多様な製品を開発・製造してきた経験とノウハウを持っています。経験とノウハウ、さらに最新のCADツールとシミュレーションソフトウェアを使用して、高度な設計を可能にします。プリント基板の実装技術だけでなく、お客様のプロジェクト全体を考え、経験豊富な技術者が図面の細部まで注意深く読み取り、開発と製造を成功に導きます。まずは、お気軽にお問い合わせください。

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