ハードウェアとソフトウェア 二刀流企業の強みとメリット

お役立ちコラム

ハードウェアとソフトウェア、両方を扱える企業の存在は、現代のテクノロジー業界においてますます重要性を増しています。ハードウェアとソフトウェアはそれぞれ独自の役割を持っており、最も有効な形で組み合わせることでより革新的なソリューションを提供できます。

そこで、本記事ではハードウェアとソフトウェアの違い、両方を扱える企業のメリット、開発の流れ、ハードとソフトを分割発注するデメリットなどについて解説します。

ハードウェア・ソフトウェアとは

ハードウェアは目に見える物理的な機器を指します。古来から存在する「機械」は目に見える形で存在し、触れられるため、機能や故障の状態も直感的に理解しやすいです。

これに対してソフトウェアとは、ハードウェアを制御するためのプログラムや命令のセットのことです。パソコンというハードウェアを制御するソフトを例にとれば、ベースとなる「オペレーティングシステム(OS)」や用途ごとの「アプリケーションソフト」、さらにネットワーク上で動く「Webサービス」など階層ごとにハードウェアを最大限に活用するソフトウェアが存在します。

ハードウェアとソフトウェアは互いに必要な存在

ハードウェアとソフトウェアは、一体となって機能します。かつてはハードウェアが主役でソフトウェアは補完的な役割でしたが、現代ではソフトウェアが主役となる場面が増えています。いずれの場合でも、ハードウェアとソフトウェアは互いに必要な存在です。

時代とともにハードとソフトの役割が変化している「カメラ」を例に解説します。

ハードが主役のカメラ

1970年代までのカメラは、すべてメカニカルに動作する機械式一眼レフなど、完全にハードウェアが主役でした。堅牢で光を漏らさないボディに磨き上げられたガラスのレンズを備え、フィルムに光を焼き付けました。光の量を調整する「絞り」や「シャッター」は極めて精密な精度で加工・組み立てされ、カメラは精密機械の代名詞でした。

純粋なmechanics(機械)だったカメラは、1970年代後半からシャッターなどの動作に電子制御技術が取り入れられ、より精密できめ細かい露光技術が可能になっていきました。ハードウェアを主役に、ソフトウェアが機能を補完して優れたメカトロニクス製品となっていきます。

ソフトが主役のカメラ

1980年台に入るとカメラの電子制御が進むとともに、フィルムに代わって半導体メモリーに画像を電子的に記録する「デジタルカメラ」が登場してきました。写真の画質は半導体製品であるCCDなどの撮像素子の性能やその制御ソフトで決まるようになり、半導体の進歩と量産によってデジタルカメラの小型化と低価格化が進みます。

そして2007年にアップルの「iPhone」が登場すると、カメラはソフトウェアが主役の時代に入っていきます。スマホというハードウェアの土台の上で、ソフトウェアによってカメラや音楽プレーヤー、カーナビ、テレビ電話が実現しています。

それでもハードウェアとソフトウェアは、相互に依存し、両方が欠かせない存在です。ハードウェアがなければ、ソフトウェアは動作することができず、ソフトウェアがなければ、ハードウェアは機能することができません。

また、IoT(モノのインターネット)やAI(人工知能)は、ハードウェアに新たな機能を持たせるようになっています。たとえば、IoTデバイスがセンサーで情報を収集し、AIがその情報を解析、その結果をもとにハードウェアが具体的な行動を起こすといった動きです。IoTやAIの導入により、ハードウェアはより高度な機能を持つデバイスへと進化していくでしょう。

ハードウェアとソフトウェアを両方扱える企業のメリット

ハードウェアとソフトウェアの融合が進んだ現代では、製品開発においてソフト技術とハード技術を両方扱える企業が有利です。最大の利点は、プロジェクト全体を把握しやすくなることと、開発の効率化です。このような企業では、ハードウェアとソフトウェアの連携がスムーズに進み、プロジェクトが円滑に進行します。

ハードウェアとソフトウェアの専門家が同じチームにいる場合、コミュニケーションもスムーズになります。たとえば、センサーデータの解析において、ハードウェアの専門家とソフトウェアの専門家が直接対話できる環境は非常に有益で、必要な調整や改善も迅速に行えます。

さらに、IoTデバイスの開発など、ハードウェアとソフトウェアが密接に関連するプロジェクトでは、このような企業は一層の優位性を発揮します。このように、ハードウェアとソフトウェアを両方扱える企業は、プロジェクトの効率と質を高める大きなメリットがあると言えるでしょう。

ハードウェアとソフトウェア、どちらかしか扱えないメリット・デメリットとは

ハードウェア技術に必要なのは材料力学やCADなど機械工学系の知識、電気・情報系では制御理論や回路設計、プログラミングなど電気・制御工学系の知識が求められます。異なる専門分野ですので、どちらかに特化した企業・業態が多く、特にソフトウェア技術は多くの独立系ソフト開発会社が存在します。

高い専門性がメリット

ソフト開発など専業の会社の強みやメリットは、より専門性の高いソフト製品を開発できることでしょう。スマホ向けアプリケーションソフトの開発のようなケースでは、専業ソフト会社が圧倒的なアイデアや企画力、開発力を発揮します。ソフトの誤りを修正するデバッグ作業なども、専業ならではの経験とノウハウで信頼性の高い製品を開発します。

メカトロ設計ではデメリットが

産業機器などのメカトロ製品においては、ハードとソフトが融合して機能を実現するため、どちらかに特化した企業の場合は自社にない技術分野を外注する形になります。設計時に考えるべき「ハードとソフトの役割分担・切り分け」といった検討には不利で、やり取りに時間がかかる分、納期が遅れがちなこともデメリットと言えるでしょう。

ハードウェア・ソフトウェアの開発の流れ

ハードウェア・ソフトウェを両方手がける企業における開発の流れを解説します。

  • 企画
  • 要件定義
  • 設計
  • ハードの試作+ソフトのコーティング
  • 製造
  • テスト

要件定義から設計の段階では、必要な機能をハードで動かすのか、ソフトで実現するのかという「役割の切り分け」を検討します。この見極めが製品の性能やコストを大きく左右します。

また、設計から製作にかけての段階では、ハードとソフトが分離した会社では作業を同時並行で進めるのが難しく、不具合の発生や納期遅れにつながりかねません。

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フルハートジャパン 選ばれる理由

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双方を扱った開発・製造

ハードウェアの設計・製造から、ソフトウェアの開発まで一手に担います。これにより、製品全体の品質と機能性が一層高まります。お客様が希望する性能を実現するために、ハードでこなす部分とソフトで実現する部分の切り分けを考え、最も優れた性能を最も低コストで実現する方法を提案します。

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