「制御盤クーラーってなに?」「選び方は何がある?」などと気になりお調べではないでしょうか。
制御盤クーラーは、制御盤内部の温度を安定させ、電気部品の劣化や故障を防ぐことで、機械の信頼性や安全性を高め、省エネ&コスト削減を実現する装置です。設置場所や使用環境、発熱量などに応じて、最適な種類や性能の制御盤クーラーを選び、定期的なメンテナンスを行う必要があります。
本記事では、制御盤クーラーの選び方と導入メリット、仕組みや種類、最適な選び方・選定方法、メンテナンス方法について解説します。最適な制御盤クーラーを選んで、省エネ&コスト削減を実現しましょう。
制御盤クーラーとは
制御盤クーラーとは、機械の制御盤に取り付けられる冷却装置のことです。制御盤は、機械の動作を指示したり、データを処理したりする重要な部品ですが、その過程で発生する熱によって温度が上昇します。
制御盤クーラーは、その温度上昇を防ぎ、制御盤内の部品の性能や寿命を保つ役割を果たします。
制御盤クーラーは制御盤内の温度上昇を防ぐ
制御盤クーラーは、制御盤内の温度上昇を防ぐことで、さまざまなメリットをもたらします。温度上昇は、機械の動作不良や停止、消費電力の増加などの問題を引き起こす可能性があるからです。
制御盤を劣化や故障から守る
制御盤クーラーは、制御盤を劣化や故障から守ることで、機械の信頼性や安全性を高めます。なぜなら、温度上昇は、制御盤内部の電子部品や配線などにダメージを与える可能性があるからです。
たとえば、下記のような劣化や故障を防げます。
- 配線の酸化や腐食
- 電子部品の焼損やショート
- 配線や基板の変形や剥離
制御盤クーラーは、制御盤内部の湿度や外気中からの塵埃も低減できます。その結果、制御盤内部の環境を清潔に保つことができます
最適な制御盤クーラーの選び方・選定方法
ここからは、最適な制御盤クーラーの選び方・選定方法について、ご紹介します。
制御盤クーラーの設置場所を決める
まず、制御盤クーラーの設置場所を決めることが重要です。設置場所によって、制御盤クーラーの種類や性能が異なるからです。
制御盤クーラーには、主に下記の3種類があります。
制御盤クーラーの種類 | 特徴 |
---|---|
エアコン式 | 外気を冷却して制御盤内に送り込む方式。高い冷却能力を持つが、消費電力が大きい |
ヒートパイプ式 | 制御盤内の熱を外気に放出する方式。消費電力が少ないが、外気温が高いと効果も低下する |
ペルチェ式 | 電気を流すことで冷却する方式。小型で静音だが、発熱量が多く、耐久性に劣る |
これらの特徴から、設置場所に応じて最適な制御盤クーラーを選ぶ必要があります。
たとえば、屋外や高温多湿の環境では、エアコン式がおすすめです。ヒートパイプ式やペルチェ式では、外気温や湿度の影響を受けやすく、冷却効果が不十分になる可能性があります。
屋内や低温乾燥の環境では、ヒートパイプ式がおすすめです。エアコン式では、消費電力が無駄になりますし、ペルチェ式では、発熱量が問題になります。
狭いスペースや静音性が求められる場合は、ペルチェ式がおすすめです。エアコン式やヒートパイプ式では、サイズや騒音が障害になります。
制御盤クーラーの設置場所を決めることで、最適な種類や性能の制御盤クーラーを選ぶことができます。
弊社の盤クーラーは、ペルチェ式のクーラーに該当します。種類も豊富に取り揃えておりますので、お気軽にご相談ください。
制御盤クーラーのメンテナンス方法
制御盤クーラーのメンテナンスは、定期的に行うことが長く使うためにも大切です。その中でも、誰でもできるメンテナンス方法としては、フィルターの清掃とファンの点検が挙げられます。
フィルターの清掃方法は、下記のとおりです。
- 電源を切ってから制御盤クーラーの前面パネルを外す
- フィルターを引き抜いてほこりや汚れを取り除く
- ほこりや汚れがひどい場合は水洗い(乾燥させてから取り付ける)
- フィルターを元に戻して前面パネルを取り付ける
次に、ファンの点検方法は、下記のとおりです。
- 電源を切ってから制御盤クーラーの背面パネルを外す
- ファンを視覚的に確認して異常音や振動がないかチェックする
- ファンの回転がスムーズかどうかも確認する
- ファンに異常がある場合は交換するか修理する
- ファンに異常がない場合は背面パネルを取り付ける
このような簡単なメンテナンスを実施できれば、制御盤クーラーの性能を維持し、制御盤の安全性を高められるでしょう。
定期メンテナンスの必要性
定期メンテナンスを行わないと、下記のリスクが高まります。
- 部品の劣化
- 故障や破損
- 動作効率の低下
- 電気代の向上
定期メンテナンスは制御盤クーラーの故障や交換を減らし、電力消費も抑えるためにも必要です。性能を最大限に発揮し、制御盤の安全性と経済性を向上させるために検討しましょう。
その点、弊社の電子クーラーはノンフィルター方式によりメンテナンスフリーとなっております。上記のような清掃や点検は不要になり、メンテナンスによる設備停止時間の削減になります。
盤クーラーの料金・費用目安
制御盤クーラーの料金や費用は、約10〜30万円です。ただし、価格は下記のさまざまな要因によって変わります。
- 制御盤クーラーの種類や性能
- 制御盤のサイズや形状
- 制御盤の設置場所や環境
- 制御盤クーラーの取り付け方法や工事内容
そのため、一般的な料金や費用の目安を出すことは難しく、あくまで参考値であり、実際の料金や費用は、上記の要因によって異なります。また、工事費や運転費などの付帯費用は含まれていません。
したがって、制御盤クーラーを導入する際には、必ず見積もりを取ることが重要です。正確な料金や費用がわかりますし、予算や計画に合わせて最適な制御盤クーラーを選べるでしょう。
制御盤クーラーに関するよくある質問
ここでは、制御盤クーラーに関するよくある質問とその回答を紹介します。
- 制御盤の直射日光対策は必要?
- 小型の制御盤クーラーはある?
これらの質問について、詳しく見ていきましょう。
制御盤の直射日光対策は必要?
制御盤の直射日光対策は必要です。直射日光は制御盤内の温度を上昇させる原因のひとつであり、制御盤クーラーの効果を低下させるからです。
直射日光を避けるためには、下記の対策が有効です。
- 屋外設置の場合は、屋根や日よけを設ける
- 屋内設置の場合は、窓や照明からの熱源を遮る
- 制御盤の色を白や銀など反射率の高いものにする
これらの対策により、制御盤内の温度上昇を抑えることができます。
小型の制御盤クーラーはある?
小型の制御盤クーラーもあります。というのも、制御盤クーラーは、制御盤のサイズや容量に合わせて選ぶ必要があるからです。小型の制御盤クーラーは、狭い場所や静音性が求められる場所での使用に適しています。
弊社の電子クーラーのラインナップにも、小型のものを何種類か用意しておりますので、ご要望に合わせてご購入いただくことが可能です。他社に比べて部品点数も少ないため、シンプルな構造でコンパクトになっております。
まとめ
制御盤クーラーの選択は、設置場所や使用環境、発熱量や冷却要件などによって異なります。したがって、状況に応じて最適なクーラーを選択することが重要です。
ただ、制御盤クーラーの料金や費用は、種類や性能、設置場所、工事内容などで異なるため、見積もりを取っておくと安心です。ぜひこの記事を参考に最適な制御盤クーラーを選択し、設備の安全性と経済性を高めましょう。
制御盤クーラーの信頼性と効率性を求めるなら、フルハートジャパンにお任せください。お客様のビジネスに最高の価値を提供いたします。まずは、お気軽にお問い合わせください。